ローマ字で表わした三文字略語は昔から日本人は好んで使ってきた。終戦直後では、GHQ、DDT、NHK、SKDなどは会員の皆さんにとっても懐かしい略語であろう。
最近の略語では、AKB、TTP、GDP、BBQなどが挙げられるが、標題に載せたPPKという略語を御存じだろうか。
連続TVドラマ「破裂」という過激なタイトルに惹かれてついつい見てしまった。新進気鋭の医師が、循環器疾患の画期的治療法を開発するが、治験途中で副作用として突然心臓が破裂し、死に至る確率が高いことが判明する。当然研究チ−ムは副作用をなくす研究に没頭するが、所管庁のあるエクセントリックなキャリアがこの情報をヒントに、膨張し続ける社会保障費の縮減にいかせないかと考える。つまり、持病の循環器疾患が改善して元気になり、楽しくピンピンした日常生活を送る高齢者が、半年くらいで心臓が破裂してコロリと死亡するという態様である。このキャリアは、超高齢社会で増え続ける高齢者を減らす目的で、「ピンピンコロリ(PPK)」という形で逝ってくれる態様は素晴らしいと考えるようになる….というのがドラマのあらすじの一部である。
この場面で思い出したのが、首都大学東京 大学院教授 星 旦二 著『ピンピンコロリの法則』 ワニブックスPLUS新書 だった。
「ネンネンコロリ(NNK)」は、病床で寝たきりで逝くという略語もある。
医療機関や施設または自宅で、多くの人の看護・介護・支援を得て長期療養することを自ら拒否する人もいるだろう。ある人は、PPKこそ我が人生の宿望だと述べている。
たったの三文字だが、奥深い思考を促す略語でもある。会員諸氏はどう思いますか?
(2015/12/23)
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