中友会(東京都公立中学校退職校長の会)
岡野元会長から
会員の皆様へのメッセージです。





































































































































































元会長コラム


■15  うそのような本当のハナシ2題?! 


その1  日本人が四足走行競技で優勝/世界新記録の快挙!

400万年以前、2本足で立つことができたヒトの進化の歴史に逆行して、四足?で速さを競う、あり得ない陸上競技があるのをご存じだろうか。

両手、両脚そして全身を使って、数10センチ先の地面を見つめながらダイナミックに走るのが四足走行なのだ。

昨年11月、駒沢陸上競技場で開かれた100メートルの大会で、15秒86の世界新記録で名古屋市の学生 玉腰活未さんがほかの7人を寄せ付けず優勝した。

身長179センチの彼は、長い手足を生かした圧倒的走りで世界記録を約1秒も更新する快走を見せ、関係者は度肝を抜かれたという。もちろん掌は皮膚が薄いので手袋を2枚くらい嵌めて走るそうだが、それにしても練習を含めて並々ならぬ努力をしたのであろう。今どきのはやり言葉で言うと、「スゴーイ!!」


その2 校長の手元に送付文書が届かない!?

地教委(役所)などから送付されてくる様々な文書類は交換便、Eメール、郵便、メール便等がある。公文書については、各校に受達簿・送達簿などが備えてあり、副校長ほか担当が記録・仕分けをして校長室の「未決箱」入れるのだと思う。

ところが最近、多くはないが、教育関連団体などからの依頼状、案内状等の郵便が校長のところに届かないケースがあると聞いている。その文書はどこに消えたのだろう。ゴミ箱やシュレッダー行きか?まさか扱い者は会社などのDM便と思ったのだろうか。  一般に大人は送付物を手にしたとき、必ず宛先(名)と差出人(元)を見るはずだ。

冒頭に記した団体・企業人は「あり得ないことが起きる時代になった」と苦笑していた。一校の長のところに文書が届かないというハナシは本当にあるのだ。目に見えない影響や損失は大きいといえる。今どきのはやり言葉で言うと、「ヤバーイ!!」


平成27年6月6日の定期総会を区切りに、中友会第11代会長を退任しましたので、本コラムは <了> とします。永い間、閲覧 有難うございました。

(2015/06/13)


14 シケプリと文書作成能力を思う!


今どきの大学生の使われている用語の1つに「シケプリ」がある。シケプリとは、試験対策資料のことで、試験用プリントの意だそうだ。

大学の各クラスには科目ごとに「試験対策委員」という担当がいて、試験に向けた要点などを書いたプリントを作るのだ。

授業をエスケープしたり、授業中に内職?をしたりしていた学生も含め、その科目の単位をもらえるようにするのが狙いだ。

シケプリは、少し前までコピーして配られていたが、今ではネット上に保存され、全員が必要なときにいつでも取り出せる仕組み(クラウド)になっているのだ。

このように学生にとって便利になったシステムが、逆に「文章」、「文書」を書けない学生が一段と増えているとの指摘がある。

パソコンのキーボードを叩くスピードも遅くなっているという。その理由は、明白だ。タッチパネル式のスマホやタブレット端末の普及でキーボードを両手で叩くという必要がなくなったからである。

学生たちはツイッターやLINEといったSNSを使う際、スマホ上で縦横方向の指使いで、文字入力は非常に速いが、液晶画面でのやり取りするのは話し言葉の短文がほとんどであろう。長く書くと逆に嫌われるのだ。極言すればEメールすら、あまり使わないようだ。

学生たちが社会人になっとき、職場のパソコン等で報告書や企画書などの文書を書かなければならなくなる。文書作成に慣れていない彼らが、社会人になったらどうなるのだろう。

笑い話では済まされない事態になろう!

 (2015/05/07)


13 瞑想の空間はどこに?!


シニア世代になって、目を閉じてゆっくり深く静かに想いを巡らせるとき、どういう空間が多いだろうかと考えて見ると、これもまた瞑想といえるのかも知れない。

「黙想」も同じような用語であるが、辞書を引くと、瞑想より深化させた意味を有するようだ。

皆さんは無言で考えに耽るのは、どういう時が多いのだろうか。寝る時の布団の中、トイレの中、湯船の中、電車の中だろうか?

11世紀の中国・北宋の詩人・散文家・歴史学者である欧陽修は、ある著書の中で「作文三上」というキーワードを使っている。彼は詩人・散文家なので、文章を練るのに適した場所が3つあるという。「馬上」━ 現代では乗り物であろう。「枕上」━ 布団で寝ている時。「厠上」━ トイレの中、の三上である。現代で追加するとすれば、湯船の中か。

また、彼は文章上達の秘訣を「作文三多」という四字熟語で表わしている。すなわち・「看多」━多くの本を読むこと。・「做多」━多くの文を作ること。・「商量多」━ 多く工夫し推敲すること。

いまどきのスマホ中毒になっている若者らには、三上(さんじょう)どころか「三多」も程遠いカテゴリーだろう。

[参考] 『思考の整理学』 外山滋比古 著 筑摩書房 刊

(2015/04/02)


12 ペットセラピーで「幸せホルモン」を増やし、医療費削減効果?!


わが国では犬・猫等のペットブームが続いてはいるが、小動物にとっては受難?の時代かもしれない。昨年の秋口から、各地で犬が不法投棄されていたという報道が相次ぎ、愛犬家ならずとも胸が痛む。

国内で飼われているペットの犬・猫は総計2,000万匹を上回るという。この数に驚くか驚かないかはペット好き度によるだろう。

ところで、ヨーロッパのある調査データによれば、犬・猫等のペットを飼っている人が疾病で病院に通う回数は、飼っていない人に比べて約20%少ないという。

その要因として、ペットと触れ合うと、ヒトの脳の視床下部から「オキシントン」というホルモンの分泌が増えて、心を落ち着かせるそうだ。通称「幸せホルモン」と呼ばれており、ドイツでは年7,500億円、豪州で3,000億円の医療費を削減する効果があったとの報告もある。日本にはこのような調査データがないが、日本ペットフード協会が飼い主1万人を対象にした初の聞き取り調査に乗り出すという。興味深い情報だ。

少子高齢化が進む日本の医療費は、年40兆円近くに達し、毎年1兆円規模で増える見通しで、パンク寸前ともいえる。

同協会の調査は、日本の社会保障費削減策に参考になるかも知れない。前述の「幸せホルモン」の分泌は、ペットとの触れ合い以外に、親子・夫婦・恋人が手をつないでも増えるという。

皆さん!スマホを手放して、手をつないでみましょう!

(2015/02/16)


11 ご飯を食べるのか、メシを食うのか?!


このところ、TV界では朝・昼・晩の時間帯に食事をメインにした番組を放映しているのが目立つ。

例えば、食事をする人たちを特定した「サラメシ(サラリーマンの昼食)」「Vメシ(アスリートの勝負食)」「男子ごはん(青年だけの食事会)」が人気で、視聴率もよい。

会社員らの昼食は、今日は何を食べるのかが楽しみでもあり、ストレスにもなるようだ。コンビニ弁当、街頭売り弁当を手にして公園などでワンコインランチを食している人も多いと聞く。一方、中高年の女性たちは「ランチしましょう」などといって友達を誘い、数千円の昼食で1時間超のお喋りを楽しむ風景をよく見かける。そのような場には男性客は1割もいない。男は毎日、ワンコインで「飯を食い」、女はたまにだが、千円札数枚で「ご飯を食べる」ご時世なのかも知れない。

○ 飯(メシ)━ 穀類、特に米を炊いたもの。毎日、時を定めてする食事のこと。

○ ご飯 ━ めし、食事の丁寧な言い回し。

因みに、江戸時代の庶民は、1日1度だけ炊飯したという。その理由は、炊飯に使う薪代がもったいないというエコ精神からのようだ。副食は街中の惣菜売りから買うという生活習慣だった。

炊き上げた白飯に尊称を込めて「御」の字を添え「御飯」と呼んだといわれる。冷めた白飯は「めし」だから、江戸期の庶民は「朝ご飯、昼めし、晩めし」と使い分けて食事をしていたそうだ。

シニア世代には、幼少時の懐かしさとほろ苦い思い出があるのではなかろうか。

戦中・戦後、食料不足・食糧難の時代に白米飯(銀シャリ)は高嶺の花だった。配給の米に甘藷、麦、燕麦、ヒエ、コーリャン、モロコシなどを混ぜて増量したご飯を食べていたのだ。

今世紀は飽食の時代といってもよいが、健康的な視点から見るとそうともいえない。

(2014/11/13)


10 友活 はじめませんか?


近年、ユース世代間では、就活、婚活、シニア世代では終活などという用語が流行っているという。

いま最もトレンドなのは、友活(友達づくり活動)が盛んになってきていると新聞記事に載っていた。

ネット全盛の昨今、相手の顔を見ながら交流できるところが新鮮なようだ。

われわれシニア世代にとってはごく当たり前の仕種・習慣だと思うのだが、ユース世代もそろそろバーチャルゾーンとリアリティゾーンの相違を認め出したのではなかろうか。

若いころから人見知りする、自ら声掛けして友達作りが不得手なタイプの人はいつの時代でもいるのだが…。

人間関係コンサルタントの木村隆志氏の著書「友活 はじめませんか? 30代からの友人作り」の中から、参考となる7つのポイントを引用させてもらう。


(1) 地域のサークル・同好会・クラブやカルチャー教室、ボランティア活動などに参加する。食事会やイベントに顔を出す。

(2) 自分から声を掛け、相手の名前を呼んで話す。

(3) 自分の話より、相手の話を聞く(聞き上手)。

(4) 「友人になってほしい」と口に出す。

(5) 商店や居酒屋などの常連になり、交友関係の広い店主と親しくする。

(6) 人の交流が活発な商店街に溶け込む。

(7) 口下手で人と接するのが苦手な人は、メールやfacebookなどを活用する。その際、人と会ったとき楽しかったことや感謝の気持ちを伝える。

(2014/09/12)


09 わが娘の命名考   〜 人気は時代と共に 〜


毎朝視聴している連続テレビ小説「花子とアン」のなかで主人公は、生来名付けられたのは「安東はな」であるが、物心ついたころからは「花子」と呼んでほしいと頻りに周りに求めていた。因みに、昭和初期に生まれた女性は「子」が付く名前とそうでない名前の2通りを持つ人が多いと記憶している。

私の母の名は「キエ」だが、通称「惠子」を使い続けた。私にはよく分らないが、「子」が付く名前に特別の思い入れがあったのだろう。

「子」の付く名前は明治以降に大流行し、戦後の1945年をピークに減ったといわれている。

最近、女の子の名前の傾向として、漢字を主に使っているが、一見して性別が判読できない命名が流行っている。

わが子の命名には、親の願い・希望が込められているのは理解できるが、どうみても無理のある読み方をするのには、とくに教師にとって手こずるのである。

昔から「名は体を表す」「名前負けしないよう頑張る」という言いまわしがあるように、ご当人の名前は人格そのものだ。わが子の命名には、その子の一生のスパンで熟慮してほしいものだ。

(2014/08/01)


08 安倍首相はなぜスピード感を全面に出すのか?


安倍政権は7月1日夕刻、集団的自衛権行使を限定的に容認する政府の[新たな憲法解釈]を閣議決定した。

安倍政権の教育改革は、次から次へと刺激的な?改革提言が出され、学校現場や地教委は困惑気味の呈であるが、またこれを支持する声もある。

同首相は就任時から「教育再生」を掲げており、「強い日本」を取り戻すためには、経済再生と並ぶ教育再生くらい我が国の重要課題であると明言している。過去の政権は、「教育立国」という抽象的な表現を使ってきた。

低迷している日本経済を成長させるためには、イノベーション(技術革新)ができる人材育成が不可欠であるであることを踏まえて、「教育再生」というキーワードを使っているのである。

人材育成を担う教育分野に国家戦略・国家新戦略と銘打って様々な改革を進めることは当然の考え方である。

しかし、ここで深呼吸をして、考えなければならないのは、モノづくりは迅速さが重要なポイントだが、ヒトつくりは、野球でいえば、速い直球と様々な球質を有する変化球が必要不可欠である。ヒトつくりにおいては、暴投が致命的になることを忘れてはならない。

(2014/07/09)


07 豊かな表現語があるのだから


「スゴーイ!」「すごく」の連発・多用のテレビ界!!

とくにここ1〜2年のテレビ番組における、トーク番組、旅番組、街歩き番組、レポート番組等で、若手のタレント、芸人や局アナまで「スゴーイ!」「すごく」の多用・乱用が気になって仕方がないのは、年をとったせいなのか。

言葉は生きているといわれるほど、その時代時代での流行(はやり)があることは十分わかってはいるのだが …。

まず心を砕くのは、日本語の語彙(ボキャブラリー)が貧困になるという懸念である。

「凄い」「凄く」は、古典文学の源氏物語でも使われている和語だが、凄い ⇒ 寒く冷たく骨身に冷える、ぞっとするほど恐ろしい、気味が悪い、ぞっとするほどものさびしいという意味で使われてきた。一方、宇津保物語では、凄い ⇒ 形容しがたいほど素晴らしいの意で、真逆の様態を表している。最近の広辞苑では、程度が並々でない、凄まじいの意とある。

冒頭のテレビ出演者たちの手抜き語彙?を改善して欲しいし、ディレクターらは注意・指示すべきだと思う。

例えば、「こんな素晴らしい景色は始めて見たわ!」を単なる「スゴーイ!」で終わらせ、同行者も至極自然に「スゴ〜イ!」と相槌を打っておしまい。

日本語には「素晴らしい」「素敵だ」「物凄い」「完璧だ」という豊かな表現語があるのだから、出演者はコメントとはいえない、間投詞、感嘆(動)詞だけで終わらせてもらいたくない。なぜなら、ギャラをもらって出演し、番組作りをしているのだから。

(2014/05/01)


■06 アクティブ(元気)な「大人世代」


会員で70歳代から60歳後半の人たちは、仕事でパソコン(以下PC)を使い始めた世代である。世俗的には「シニア世代」と呼ばれているが、直訳すれば、年配者・高齢者である。私の周囲を見回しても以下に記すように、元気はつらつとしてアクティブな生き方をしている人がほとんどである。私は、敢えて「シニア」を「大人」に置き換えたい。料金表などには昔から「大人」「小人」などと「成人」の意味で使っているが、本稿で言う、「大人」は、考え方や態度が老成しているさまを指す。

現役を退いた後も日常的にPCを利用し、自己の趣味や仕事、生活を豊かにするためのツールとして積極的に役立てている。いわば、PCは身近にあって人生を謳歌するために欠かせない存在になっている。

特に60歳前後の世代はPCリテラシーが高い上に、変化の多い時代に磨かれた審美眼によって本物の価値を知り、自分ならではのコダワリや好みがはっきしているのである。加えて、人生を楽しむ意欲を持ち、何事にもアクティブに挑戦する、人呼んで「大人世代」という。大人世代の皆さん、おしゃれも大いに楽しみましょう!

(2014/03/09)


■05 行列に並んで物を買う、食べる習慣の心理的背景 

〜 なぜ 人は行列するのが好きなのか 〜


昨年師走の平日、東京DLへ出かけたが、ショー、食事、売店などすべて行列に並んだ。ポップコーンを手に入れるにも10〜20分待ちである。人気のショー上演館などは2時間待ちが当たり前である。

街中を見渡せば、ラーメンやスイーツを食するだけのために長蛇の列を作るし、ITの新製品、人気の音楽会チケット発売時などは早朝から多勢の人が並ぶ風景は珍しいことではなくなっている。

私は幼少の頃、配給品を貰うため列に並んだ経験はあるものの、30〜40分が限界である。かなりの時間を割いたり、時間が経てば並ばずに済むようなものまで並んでみたいと思わない。

行列までして食べたい、買いたい人、換言すれば行列に弱い人の心の動きを識者である上則直子氏は「社会的動物である人間は情報が不確かな時には、他者の行動(並ぶ)を参考にする。行列店に入ることで多数派に所属した安心感も得られる」と分析する。

昔、札幌のラーメン横丁を訪れた時、まったく客がいない店と混んでいる店がはっきりしていたのを思い出す。

今どきのショッピング(買い物)は、買いたいものがあるから行くのではなく、買いたいものを見つけに行くのだそうだ。物が溢れている現世、切羽詰まって欲しい物などないのではなかろうか。

終わりに、売る店側の戦略について考えると、店側はあえて「注文後に調理」「営業時間の短縮」「1日○食限定」「店舗を狭小化」などの制約を設けて、行列に弱い客の心理を上手く利用していることにも想いをいたすこの頃である。

(2014/01/25)


■04 ここまで来たか?! スマホ子育て


1月16日の夕刊トップページに、「スマホ子育てやめて!」と日本小児科医会が啓発に乗り出したという記事にドキリとしました。

若者のスマホ中毒シンドロームなどは当たり前の事象になっていますが、子育て中の親がスマホを優先している風景は、路上や車内で散見されていました。専門家団体・小児科医会が子育ての啓発に乗り出すという記事を読んで、ついにここまで来たかと感じました。

同医会は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、12月から、スマホの利用を控えるよう保護者に対して啓発活動を行う。このアピールは、スマホの普及に伴い、絵本やパズルなど乳幼児向けのアプリが増えているのが現状。中には、100万回もダウンロードされている人気アプリモあります。1回のダウンロードが500円とすると、5億円が業者に入ってきます。「やめられませんな!」でしょう。親が子どもにスマホを渡してアプリで遊ばせたりアニメ動画を見せたりし、放ったらかしにしておくケースが多くあるのでしょう。

同医会の内海常任理事は「乳幼児期は脳や体が発達する大切な時期。子どもがぐずるとすぐ、スマホを与えて静かにさせる親がよくいるが、乳幼児にスマホを見せていては、親は子どもの反応を見ながら心の交流をしなくなってしまう」と指摘しています。親がスマホを所有することについては、とやかく言うこともないが、親子の直接的な触れ合いや対話などを重視すべきだと思います。

また、乳幼児に限らず、デート時、会食時、談笑時などもこれに当てはまる都考えます。少し、年を重ねたせいでこのような感性になったのでしょうか?

(2013/11/23)


■ 03 誰でも腹は立つ!その後に上手に寝かせればよいのです。


最近はそれほどでもありませんが、以前から電車内、駅コンコース、路上等においてアドレナリンの分泌を増加させる事象に遭遇することが間々ありました。

老若男女を問わない人さま?の仕種や言動が自己中心のあまり、それがマナー違反やルール違反に変容して当該者や周囲に不快・迷惑を与えてしまうのです。

会員の皆さんも、とくに電車内でそれを経験したことが多いと思います。どんな人物でも、人間である以上、腹を立てないことはないでしょう。聖人君子ですら腹を立てるのですから。

しかし、徳を修めた人は、腹の立て方と立った腹の納め方が違います。腹が立っても自分と他人との間に徳を置いて感情をむき出しにはしません。

不徳な人は、後先を思料しないで怒鳴ったり、ブログやツイッターなどにおいて腹を立て、窮地に追いやられることもあります。徳を有する人は、腹を立てても穏やかで、納め方も迅速で、後にシコリを残しません。

腹は立っても、その寝かせ方が上手だと、苦は少なくなるのでないでしょうか。不徳な人物は、後先を思料しないでブログなどにおいて腹をたて、窮地に追いやられるのです。

(2013/09/12)


■ 02 マイナンバー制度と失顔症


[ナンバー]というキーワードで私の脳が反応したのは、6月初旬、W県議の男性が行きつけの病院で受付番号で呼び出されたのを怒り、受付係に「人を番号で呼ぶなんて、ここは刑務所か!」と食って掛かり会計もせず帰った。このことを自身のHPとブログに載せたところ、非難が殺到(通称[炎上])して閉鎖のやむなきに至ったという報道がありました。

この男性は、病院では通常、プライバシー保護のために受付番号か呼び出し端末を使っていること、HPやブログは不特定多数の人が閲覧するということを基本的に理解・認識していません。

ところで、今年の5月に「マイナンバー」制度の関連法が国会成立し、3年後の2016年1月から「マイナンバー」の利用が始まります。基本的には、コンピュータ処理により行政事務の効率化によって社会保障制度による年金支給・納付、納税などに係る事務処理が効率的に執行されるというものです。個人情報の保護対策も強く求められます。

※「マイナンバー」制度とは通称(国民皆背番号制)と言われます。

「マイナンバー」制度を導入された社会では、個人の顔よりも数字の塊が優先されないだろうか大いに心配してしまいます。行政サイドを優先した長寿社会で生活する高齢者にとって幸せになれるのか疑問です。失顔症も怖いが、10桁以上の数字を背番号に付与された高齢者はどのように数字の塊を覚えるのでしょうか。指紋照合システムと併用することを要望したい。

ところで、[失語症]や[失名症]という病名があります。最近、若手タレントやときの人の名前が覚えられず、名前が直ちに出てこないことがあります。

5月28日に、米国人気俳優ブラッド・ピットさんが失顔症(相貌失認)で悩んでいることを雑誌のインタビューで明らかになってからこの病名が広く知られるようになりました。

※「相貌失認」 ⇒通称「失顔症」

頭部の損傷や脳腫瘍、脳血管障害が後天的に発症した脳神経の障害で、特に顔を見ても表情の識別ができず誰の顔か判らず、個人の識別ができなくなる症状です。

幼少のころから親に「人の名前と顔は人格そのものだ」と言われてきました。私には、電車内で一瞥しただけでその人の顔を数十秒残像として脳裏に留め置ける特技?がありますが、このところ、初対面の人の名前を記憶に残すのはかなり厳しいとつくづく思います。

(2013/07/18)


■ 01 暑(熱)くなっている日本列島

6月中旬には、日本列島は従来と異なる梅雨前線、台風、高低気圧帯が入り乱れたことにより、とくに日本海側の数県は体温に近い35.5度前後になりました。今年の長期予報によると冷夏または猛暑、豪雨が交互にやってくるとも言われています。夏風邪や熱中症に気をつけましょう!
日本列島が熱いといえば、ご存じAKB48系列の「第5回選抜総選挙」で誰が1位になってステージ上でセンターを獲得するかが注目されました。この選挙は系列グループの少女らが投票するのではありません。世界中?の中高生を含めたファンが1枚?万円する投票権付チケットを買って投票する仕組みになっているのです。投票総数で換算すると、なんと24億円(週刊誌しらべ)に達するとか。なけなしの小遣いをはたいて投票に熱くなっているのです。高齢者には理解できませんが、何かがあるからヒートアップするのでしょうね。
もうひとつ負で熱かったのは、約2年前から、芸能人を装ったサクラグループがメール交換を持ちかけて、出会い系サイトに誘導し、高額な利用料を請求する「サクラサイト商法」に騙された人がなんと37万人で、被害金額が116億円だそうです。
まんまと騙されたのがほとんどが若年層だと思いますが ….ご用心、ご用心です。
[暮らしの安全・安心情報02]をお読みください。
(2013/06/20)