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◇ インフルエンザワクチン値上げで接種費用500〜1,000円高に! |
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インフルエンザの流行が本格化するのを前にして、ワクチンの接種費用を値上げする動きが広がっている。
ワクチンが対応するインフルエンザウイルスの種類が、今冬は3種類から4種類に増えて販売価格が上がったためで、医療専門家からは接種率への影響を懸念する声もあがっている。
インフルエンザワクチンは従来、ウイルスのA型2種類(H3N2型、H1N1型)、B型1種類の計3種類に対応していたが、世界保健機構(WHO)はB型を2種類に増やした計4種類に対応したワクチンを推奨している。世界的にも4種類が主流になりつつあり、日本も今冬から切り替える。
同ワクチンは、医療保険が適用される医薬品とは異なり、薬価は決められておらず、ワクチン接種費用は医療機関ごとに異なる。情報をこまめに集めて利用するのが得策だ。国内のワクチン製造会社4社は価格を公表していないが、あるメーカーによると、3種から4種類への切り替えに伴い、原材料である鶏卵を増やしたり、新たな設備投資を行ったりしたため、価格が前年の1.5倍になったという。
東京都の調査では、大手卸4社の販売価格は、大人1回分を1,000円から1,500円に値上げしていた。これに伴い、接種費用を500円〜1,000円程度上げる医療機関が相次ぎ、65歳以上の高齢者を対象にした市区町村の定期接種の費用助成額にも波及している。東京・世田谷区の場合、定期接種の対象者の自己負担額を昨年度より300円高い2,500円に引き上げた。
ワクチンが値上げされたため、接種すべき人たちの差し控えにつながらないか心配だとの声があがっている。(2015/10/16 読売新聞から)
(2015/11/01)
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